原料

石けんの原料は天然の油脂(パーム油・オリーブ油・牛脂など)を使用しており、洗浄力や泡立ち、保湿力などは使用する油脂に含まれる脂肪酸の種類や組み合わせによって異なります。合成洗剤の原料には石油が使用されます。

歴史の長さ

石けんが5000年程の歴史があるのに対し、合成洗剤はごく最近100年ほど前に開発されたものです。
合成洗剤は第一次・第二次世界大戦中に石けんの原料として使用していたオリーブ油などの天然油脂を、食品として優先させる必要性があったため、食料油として競合しない原料である石油を使用した洗浄成分として開発されるようになったのが始まりです。





洗浄力

洗浄力石けんは油脂にアルカリ性の成分(昔は灰などを使用)を加えることによって〝油と水が合わさったもの〟で、その両方に溶ける性質があることから水に溶かし、酸性の汚れ(油性のもの、水性のもの)を中和させることで汚れを除去するという働きがあります。
一方の合成洗剤は石油を原料にしているため油汚れを分解する効力は強いですが、それ以外の酸性の汚れ(皮脂や汗が酸化したもの、どろ汚れなど)を除去する効力は弱いことから、合成洗剤を使用し続けると衣類に汚れが蓄積し、黄ばみなどの原因になると考えられています。

値段

石油は植物性油脂よりも安価な原料であることから、合成洗剤は石けんより安価であるという特徴があります。

安全性

石けんの成分は石けん素地とよばれるもので体に害がなく、至ってシンプルな成分ですが、合成洗剤に使用される成分には合成界面活性剤のほかに衣服を白くみせる〝蛍光増白剤〟、汚れの成分が再付着するのを防ぐ〝再汚染防止剤〟などが使用されており、人間の体にたいしての害が懸念されています。
発がんのリスクなどがあるとも言われ、長期に渡った使用による影響はまだはっきりと分かっていません。

環境へのやさしさ

環境せっけんの成分は生分解性が高いことから、微生物などによって分解されるため、環境汚染の心配がありません。一方合成洗剤には自然の力だけでは分解されない科学的な成分が含まれていることから、浄水の施設を十分に備えていない地域などでは周りの生態に影響をあたえるとして使用が制限されているところもあります。